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2024-03-03

「もっともっと暗い日々」(3)

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員がハマスによる攻撃に関与したとイスラエルが主張したら、証拠がないのに欧米諸国がUNRWAに対する資金を停止し、ジェノサイドを加速するに等しい制裁に日本までが参加しました。戦争犯罪の共犯者になる可能性があると指摘されています。

「国連パレスチナ難民救済事業機関」へ資金拠出を停止する日本と西洋諸国

 国際司法裁判所の暫定措置命令が出された日に、イスラエルは「国連パレスチナ難民救済事業機関」(UNRWA)の職員12人が10月7日のハマス攻撃に関与したと主張しました。そして翌日アメリカが「国連が適切に対応するまで資金拠出を停止すると発表」(注1)すると、続く国が現れました。1月27日時点ではオーストラリア、カナダ、フィンランド、ドイツ、イタリア、オランダ、スイス、イギリスの9カ国でした(注2)。ヨルダンは「集団懲罰」だと警告しましたが、28日に日本とフランスが停止を発表し(注3)、他にエストニア、オーストリア、ルーマニアが加わりました(注4)

毅然と良心を示した国々

 こんな中で毅然と良心を示した国々について、『アルジャジーラ』の「どの国がUNRWAの資金をカットし、それはなぜか?」(1月28日, (注4))で以下のように報道しています。

アイルランドとノルウェイはUNRWAが家と土地を追われて援助を必死に求めているガザのパレスチナ人を支援する重要な仕事をしているから、UNRWAの支援を続けると表明した。ノルウェイ政府は「個人がしたことと、UNRWAが体現していることを区別すべきだ」と言って、UNRWAの数万人の職員は救命、基本的ニーズと人権を守り、支援を提供する点で「重要な役割」を果たしていると述べている。

 アイルランド外相はXに「アイルランドはガザで最重要の仕事をしているUNRWAへの資金を停止する計画はない」と書いた。スペインの日刊紙は29日にスペイン外相がスペインはUNRWA支援を続けると言ったと報道した。スペインはイスラエルの主張の調査をしっかりフォローするが、容疑者は3万人の職員のうちの12人だと主張した。

 このほか、ベルギーも1月31日に「ガザにおける人道的支援の必要性の高さと、集団飢餓の脅威」があるため、資金を停止しないこと、また、イスラエルの主張を裏付ける証拠を国連にも寄付国にも提供していないため、ベルギー政府はイスラエルが即刻証拠を共有するよう強調したと報道されました(注5)。さらに2月5日、スペインは追加資金5.6億円を拠出すると発表しました(注6)。2022年に「国際社会で欧米や日本などに次いで10番目に多い、2500万ドル余りをUNRWAに拠出して」いたトルコ政府も声明で「最も損害を受けるのはパレスチナの人々だ」と指摘したと報道されています。最大級の援助国であるEUは検証をした結果、UNRWAの重要性を認めて資金拠出を継続すると表明しました(注7)

 ベルギーとスペインの首相は2023年11月24日にガザとエジプト国境の町ラファを訪問して、イスラエルのしていることはパレスチナ人の無差別殺人と言って非難しました。イスラエルは2人の主張がテロリズムを後押しすると怒りを表しました。この2人の首相たちは「ガザにおける人権の尊重と停戦の必要性をヨーロッパで最も声高に訴えてきた」(注8)と評されています。ネタニヤフ政権とヨーロッパ2国政府との激しい応酬が続き、その後、2024年1月31日頃にイスラエル軍がガザ市内のベルギー開発庁のオフィスを爆撃し、ベルギー外相が「市民の建物を標的にするのは受け入れられない」とSNSに書いて、イスラエル大使を召喚して、説明を求めました(注9)

 一方、東京大学と「日本国際ボランティアセンター」の共同チームが衛星画像を精査し、「日本政府が建設を援助した南部ハンユニスの排水処理プラントなど、少なくとも日本関連の3施設の破壊」が確認されたと2月4日に報道されました。ところが、外務省は「今は現地入りが困難。戦況が落ち着き、調査できる状況になれば調査する」(注10)と言ったというので、同じく現地入りできないベルギー外務省がSNSの写真で確認して、イスラエル大使を召喚した対応と対照的です。日本政府とベルギー政府の姿勢の違いは、倫理観・人権意識の違いでしょうか。

最も恐ろしいのは、日本その他の国がUNRWAへの資金停止を即決したことだ

 国連の元高官が『アルジャジーラ』に「資金打ち切りは集団懲罰よりひどい」(2024年1月31日、(注11))という文章を寄稿して、重要な点を指摘しています。その要点を抄訳します。

  • イスラエルの主張が国際司法裁判所の暫定判定を下した同じ日にされたこと→イスラエルはジェノサイドの容疑に直面した。
  • イスラエル軍は学校や病院など国連が守る施設を繰り返し攻撃し、UNRWAの避難施設を求める数千人の市民、子ども、女性を殺し続けている;UNRWAの職員152人も殺された。
  • イスラエルは長いことUNRWA職員に対する根拠のない非難を続けてきた。パレスチナ人が犯罪を犯すと嘘を繰り返している(例:40人の赤ん坊が10月7日に斬首されたという嘘:前々節参照)
  • 国連が事実を調べずにUNRWAの職員9人(その他の3人のうち1人は死亡、2人は行方不明)を解雇したのは、国連の内部規則(適正な手続きが義務化されている)に反する驚くべき決定→イスラエルはこれに勢いづいて、今度はガザを基地とする職員13,000人の10%は武装グループと繋がっていると主張し始めた。
  • 最も重大で恐ろしいのは、日本を含めた国々が、パレスチナ人を守るために設立されたUNRWAへの資金拠出停止を戦争の真っ最中に即決したことだ。この決定は1948年のジェノサイド条約に違反することになるかもしれない。これらの国々の中には、イスラエルによる多くの戦争犯罪に目をつむるだけでなく、ガザでの大量虐殺に使う兵器を4ヶ月目に突入した今も送り続けている国がある。
  • たとえ12人に重大な犯罪が認められたとしても、ガザのパレスチナ人を飢餓から守ろうとしている時にUNRWAの資金停止をすることの正当化にならない。

日本の対応に失望を示すパレスチナの人々と、驚きを表したフォックス・ニュース

 日本が資金拠出を停止したニュースを聞いたガザ住民は「『世界はわれわれを殺そうとしている。日本もその一員となったのか』と声を荒らげた」(注1)そうです。一方、日本が欧米諸国に加わって停止を表明したことは、フォックス・ニュースで驚きをもって取り上げられました。「日本がUNRWAへの資金拠出停止をした国のリストに加わる」(注12)という見出しと、外務省報道官・小林麻紀氏の発言とXまで掲載して伝える点にフォックス・ニュースの驚きを感じます。

 フォックス・ニュースはトランプ前大統領の選挙戦中から、「アメリカで最もレイシストのニュース・ホスト」と評されたタッカー・カールソン(Tucker Carlson: 1969-)で有名なメディアでした。カールソンがプロデューサーに宛てた内容が白人至上主義、人種差別、暴力、女性差別を明確に示し、それが理由でカールソンは2023年4月に解雇されました。その後もフォックス・ニュースは「アメリカで最も視聴されているニュース・ネットワーク」であり、その視聴者の見たいものが白人優位主義の内容であることは変わりないと評価されています(注13)。ですから、日本の参加に驚いたのは、西洋諸国がパレスチナ人を制裁するに等しい措置に白人国家でもない日本が参加するのかという驚きでしょうか。

証拠を示さないイスラエル

 少なくとも18カ国がイスラエルの主張を信じて、「疑わしきは罰せず」の常識を覆して230万人のパレスチナ人に死刑宣告に等しい懲罰を与えた1月29日時点でも、イスラエルは主張を裏付ける証拠を提示せず、アメリカのブリンケン国務長官は「独立の調査で容疑を確認できていないが、非常に信憑性が高い」と言ったと報道されています(注14)。さらにCNNがイスラエルの諜報機関の情報をイスラエル高官と共有したが、その情報もイスラエルの主張を証明する証拠はなかったと述べています(注15)。ノルウェー難民委員会の事務総長ヤン・エグランド(Jan Egeland: 1957-)が1月29日時点でインタビューで「イスラエルは私が知る限り、証拠を国連調査官にもUNRWAにも提供していない。提供してほしい」と述べています(注16)

 その後「イギリスのチャネル4、フィナンシャル・タイムズ、スカイ・ニュース」が報道し、「オーストラリアの外相は今日、証拠がないので、資金拠出停止を中止するよう働きかけていると言った。カナダ政府も証拠がないと報道された」(注17)

UNRWAを消滅させたいイスラエル

 1月31日にネタニヤフ首相は堂々とUNRWAの解体要求を始めました(注18)。前イスラエル高官が「我々がUNRWAを破壊しない限り、戦争に勝つことはできない。彼らの破壊はすぐに始めなければならない」と主張したことは多くの人が引用しています(注16)。UNRWAに対するイスラエルの憎しみは、その設立理由にあるようです。

 ヤン・エグランドは以下のように述べています。

 イスラエルが建国されて、1948年戦争でパレスチナ人がガザや西岸に追い出されて、彼らを助けるためにUNRWAが設立されました。ですから今イスラエル政府がしているように、UNRWAを弱体化し、切り取るのは「完全な混乱と永続的な衝突の状況の中で、我々は女性と子ども、無実の人々を処罰し、我々自身は将来について話し合いで解決するつもりはない」と言っているに等しい。(注16)

 イスラエルにとって、UNRWAは敵であり、その理由はパレスチナ人を救済する活動によって、イスラエルの占領に対するパレスチナ人の抵抗を続けさせてきたとみなしているからだと国連の元高官は解説しています(注11)

 一方、CNNの記事「国連のパレスチナ機関の終焉は数百万人に大惨事をもたらす」(2024年1月30日、(注15))では、UNRWAがパレスチナ難民とその子孫を1948年のイスラエル建国の間に家を追われた人々と定義しており、彼らは先祖伝来の土地に戻る権利があるとみなしている、つまりイスラエルの廃止を目的としているとイスラエル人が理解しているので、ネタニヤフ首相が2018年に「UNRWAは解体しなければならない」と言ったと解説しています。

UNRWAへ資金拠出を停止した国々は「集団飢餓」という戦争犯罪の共犯者になる

 2024年2月5日にDemocracy Now!で証言した集団飢餓の専門家であるタフト大学世界平和基金アレックス・デ・ワール(Alex de Waal:1963-)事務局長は、UNRWAへの資金拠出停止によって「ガザは2月初旬にはファミン[集団飢餓]に陥る。飢餓の戦争犯罪の定義は「救援物資を意図的に妨害すること;生存に不可欠な物資を奪うことによって、市民の飢餓を戦争の方法として使うこと」(注19)と述べ、資金拠出停止の決定をした国々はイスラエルの戦争犯罪の共犯者になると示唆しました。

 UNRWAの元広報官も2月8日のインタビューで、UNRWAへの資金を取り下げた国々を「UNRWAを解体しようとするイスラエルの計画」に加担したと批判しました(注17)。彼は資金拠出停止を決めた国に呼びかけています。「歴史の正しい側に立ってほしい、人道的原則と国際人道法の正しい側に立ってほしい」。そして、国連が集団飢餓はもう始まっていると警告し、「実際の軍事攻撃よりも多くの人が飢餓で死ぬ」と査定しているのだから、資金拠出に戻ってこなければならないと述べています。

地上侵攻前のラファの惨状

 避難民が密集するガザの最南部の町ラファ(Rafah)を地上攻撃すると宣言しているネタニヤフ首相は2月17日時点でも侵攻の意思を強調しました(注20)。そのラファからレポートしたジャーナリストAkram al-Satarriの報告「自分が吹き飛ばされると絶えず想像している:侵略が迫るラファの悲惨な状況にいるジャーナリスト」(“I Always Imagine Myself Being Blown Up”: Journalist in Rafah on Dire Situation as Invasion Looms”, 2024年2月15日、(注21))を抄訳します。

 ラファには120万人いて、インフラもテントも食料もない。UNRWAも国連世界食糧計画もユニセフも国連開発計画も、地上戦がラファを標的にしたら、今までガザで行ってきたものより遥かに大きな惨事になると警告を出している。

 ガザの人々はずっと続いてきた占領と無差別標的によって起こされている永続的な悲惨さに終止符を打ってくれる国際権力は一つもないと信じている。(中略)彼らはもう十分に苦しんだ、十分に死んだ、十分に飢餓に苦しんだ、十分に渇きに苦しんだ、十分にホームレスになったと言っている。これはラファにいるパレスチナ人120万人の叫びだけでなく、ガザの北部にいる者達の叫びだ。ガザで行われている狂気に終わりが来なければならない。

 ドローン無人機が昼夜を問わずガザ地区上空を飛び回り、絶え間ない爆撃がラファの異なる場所で、ガザ全体で行われ、イスラエルはパレスチナ人の命と希望を奪い去っている。国際コミュニティが再び守ってくれなければ、パレスチナ人は苦しみ続け、更なる苦しみがやってくる。

 イスラエル軍の戦略は、病院を標的にし、医師や看護師、患者、介護士を標的にし、恐怖と破壊を拡散することだ。イスラエル軍はパレスチナ人に病院を出るように言い、病院を出てくる人々を射殺した。両手を縛られた男を病院に行かせて、中の人々に出るように言わせ、その男が任務を終えてイスラエル軍に戻ったら射殺して、死体を地上に転がしたままにした。Nasser病院の入り口に80体ぐらい死体が置かれ、周囲の人々に恐怖と死と衝撃を与えた。イスラエル軍はこれを続け、死体が犬や猫に食われる映像もある。

侵略を止められるのはバイデンだけだが、彼はジェノサイドを支援

 イスラエルのラファ侵攻をバイデン大統領が2月16日に強く牽制したと報道されていますが(注22)、同時にバイデン政権がアメリカ議会上院に提出した軍事支援法案が2月13日に可決されましたから、アメリカは事実上イスラエルによるジェノサイドを支援していると言えます。イスラエル向けの軍事支援として議会に要求した額が142億ドル(2兆1000億円)で、「通常予算の支援と合わせて180億ドル、ストックホルム国際平和研究所によると、イスラエルの2022年の軍事費は約230億ドルで、その8割近い」と報道されています(注23)

 プリンストン大学公共・国際問題の客員教授のケン・ロス(Ken Roth)が「ラファ侵攻の『大規模な流血』を止められる権力を持っているのはジョー・バイデンだけ」(注24)というインタビュー記事で以下のように言っています。

 流血を止めることができるのは国連安全保障理事会だが、アメリカの拒否権、バイデンと戦う必要がある。全権を持っているのはジョー・バイデンだ。しかし、今までのところ、彼は饒舌だが、実行する意思はない。

 国際司法裁判所からジェノサイドの容疑をかけられたら、普通の政府は後退するが、ネタニヤフには恥の概念がないから、停戦は彼の汚職問題を追及されるので、戦争を続ける。

 バイデン政権がジェノサイドを止める気がないことは、2024年2月20日の国連安全保障理事会のガザ停戦決議案に否決権を行使して、否決にもっていったことに表れています。「全15理事国中、日本やフランス、中国、ロシアなど13カ国が賛成したが、米国が唯一反対、英国は棄権した。米国が拒否権を行使したのは4回目」(注25)でした。

「日本は軍事契約をカットした」とパレスチナの人権弁護士が評価した?

 パレスチナ人の人権弁護士Noura Erakat(2024年2月12日、(注26))は、イスラエルに対して警告を出した国々は「国連安全保障理事会の決議で即時停戦。それがない場合は、武器移転を止めること、国交断絶」などの外交オプションを行使してほしいと訴えました。「警告を出した国々」の例として、「オランダ高裁が今朝F-35ジェット機のイスラエル移転の差し止めを要求したように、ベルギーも武器移転を止めた。日本は軍事契約をカットした」と述べました。岸田首相は年頭の挨拶で「人口減少社会への対応、憲法改正など重要課題が山積しています」(注27)と、「大量虐殺=戦争」のできる国にするための憲法改悪を、人口減少は悪という価値観と並列していますから、こんな感覚の岸田首相が「軍事契約をカットした」?と驚きました。

 案の定、民間企業でした。伊藤忠商事がイスラエルの軍事企業との協力関係を終了するというニュースでした。国内外で抗議運動が起こり、1月26日の国際司法裁判所の「暫定措置命令」が決定打となったそうです。マレーシアで伊藤忠の子会社ファミリー・マートの不買運動が起こり、市民活動家が「『虐殺に加担して恥ずかしくないのか』と問うと、伊藤忠の広報担当者は『恥ずかしくなんかない』と答えた」と報道されています。そもそもこの協定が日本の防衛省に言われた提携だそうですから(注28)、日本政府・防衛省がイスラエルのジェノサイド支持と受け取られても不思議ありません。

 「イスラエル軍事大手との協力覚書、伊藤忠に続き日本エヤークラフトサプライも2月中めどに終了と発表」という記事によると、「<パレスチナ>を生きる人々を想う学生若者有志の会」が抗議活動を行った結果の契約破棄だそうです(注29)。ビジネスと人権の専門家によると、「日本の安全保障に必要な自衛隊の防衛装備品の輸入を目的とした提携」で「輸入する武器や技術は、パレスチナ人の弾圧に使われ、パレスチナ人を『モルモット』にして開発されたものです。それを日本の企業や政府が買うということは、イスラエルの軍事政策を正当なものとして認めているのと同じです」と指摘しています。「イスラエル企業と取引をすれば儲かるという、そのシステムを変えなければいけません。(中略)システムを変えるのは政府です。政府が政府間ボイコットや経済制裁に向けて動くべきです」という提言は貴重です(注30)

岸田政権のイスラエル支援+大量殺戮=戦争参加運動をどう止められるか?

 イスラエル政府のラファ攻撃宣言について、「上川陽子外相『惨事となること明らか』イスラエルのラファ侵攻」(注31)という報道もありますが、バイデン大統領の空疎な言葉と同じです。なぜなら、2023年12月には国会で審議もせずに、岸田政権が「ミサイルや弾薬などの殺傷能力のある武器輸出の解禁に踏み切った」(注32)ばかりです。その上、2024年2月には「英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第三国への直接輸出解禁」を進めたい自民党が「平和国家は精神論」と主張しているのです(注33)

 上川外相の声明との整合性を図るには、まずUNRWAへの資金拠出停止を撤回すべきです。前記のパレスチナ人権弁護士は世界に「国連安全保障理事会の決議で即時停戦。それがない場合は、武器移転を止めること、国交断絶」などの外交オプションを行使してほしいと訴えています。「国連安全保障理事会の決議で即時停戦」はバイデン政権が拒否権行使を続けていますから、日本政府が批判するか、バイデン政権を説得するかしてほしいところですが、対米では土下座外交ですから期待はできません。

 上川大臣の外務大臣としての資質は、前職の法務大臣時代の言動から推測できます。彼女は法務大臣時代に大量処刑の決定をし、処刑前夜に宴会をして(2018年7月、(注34))、人命に対する敬意を持っていないようです。それは入管で自殺者や不審な病死が多いにもかかわらず改善もせず、国連特別報告者の入管批判の言葉に対し、「逆ギレ」したことにも表れています(注35)。岸田首相にいたっては、武器輸出解禁と憲法改悪に加えて、能登半島地震で人命救助に乗り気でない最悪の首相だと批判されています(注36)。国民にできることは「平和国家を死守」するため、憲法改悪させない;平和憲法を盾に、欧米からの日本に対する戦争=大量殺戮参加要求を突っぱねる政権を選ぶ等の選択肢があります。

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1 「『日本もか』ガザで怒りと失望 UNRWAへの拠出金停止」時事ドットコムニュース、2024年02月03日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024020300409&g=int
2 「国連のパレスチナ難民救済機関、資金拠出停止の9カ国に再考求める 職員数人が攻撃関与の疑惑」BBC, 2024年1月28日
https://www.bbc.com/japanese/68120850
3 “France, Japan join UNRWA fund freeze as Jordan warns against ‘collective punishment’”(ヨルダンが「集団懲罰」だと警告する一方で、フランスと日本がUNRWA資金凍結に参加), The Times of Israel, 28 January 2024
https://www.timesofisrael.com/france-joins-unrwa-fund-freeze-as-jordan-warns-against-collective-punishment/
4 “Which countries have cut funding to UNRWA, and Why?”, Al Jazeera, 28 Jan. 2024
https://www.aljazeera.com/news/2024/1/28/which-countries-have-cut-funding-to-unrwa-and-why
5 “Belgium to keep funding UNRWA pending investigation”, The Brussels Times, 1 Feb. 2024
https://www.brusselstimes.com/903021/belgium-to-keep-funding-unwra-pending-investigation-tbtb
6 「スペイン、UNRWA支援に5.6億円を追加拠出」AFP, 2024年2月6日
https://www.afpbb.com/articles/-/3503840
7 「EU, UNRWA支援継続を表明」CNN, 2024.01.30 
https://www.cnn.co.jp/world/35214521.html
8 ”Spain denounces ‘indiscriminate’ Gaza deaths, angering Israel”, Reuters, Nov. 25, 2023
https://www.reuters.com/world/europe/spains-pm-sanchez-current-ceasefire-gaza-not-enough-we-need-permanent-ceasefire-2023-11-24/
9 “Belgian development agency offices in Gaza destroyed by bomb”, The Brussel Times, 2 Feb. 2024
https://www.brusselstimes.com/906398/israel-bombs-belgian-development-agency-offices-in-gaza-tbtb
10 「ガザでの破壊を衛星画像で分析したら・・・イスラエル軍の『言行不一致』が見えた 東大教授ら『マップ』公開」『東京新聞』2024年2月4日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/307242
11 Moncef Khane “Defunding UNRWA is worse than collective punishment”, Al Jazeera, 31 Jan. 2024
https://www.aljazeera.com/opinions/2024/1/31/defunding-unrwa-is-worse-than-collective-punishment
12 Greg Wehner “Japan joins list of countries suspending funds to UNRWA after allegations of staffers participating on Oct 7”, Fox News, Jan. 28, 2024
https://www.foxnews.com/world/japan-joins-list-countries-suspending-funds-unrwa-allegations-staffers-participating
13 Eric Levitz, “Fox News Could Be Just as Racist Without Tucker”, Intelligencer, Apr. 14, 2023
https://nymag.com/intelligencer/2023/04/tucker-carlson-firing-fox-news-white-nationalism-succesor.html
14 Michael Crowley “Frozen U.S. Spending for U.N. in Gaza Is Minimal, State Dept. Says”, The New York Times, Jan. 30, 2024
https://www.nytimes.com/2024/01/30/us/politics/aid-gaza-israel.html
15 Nadeen Ebrahim “The demise of the UN’s Palestinian agency could spell disaster for millions. Here’s why Israel wants it dismantled”, CNN, Jan. 30, 2024
https://edition.cnn.com/2024/01/29/middleeast/unrwa-funding-israel-war-mime-intl/index.html
16 “Despite Looming Gaza Famine, U.S. Halts UNRWA Funding After Israel Claims 12 U.N. Staff Aided 10/7 Attack”, Democracy Now!, Jan. 29, 2024
https://www.democracynow.org/2024/1/29/nrc_unrwa_funding
17 “Ex-UNRWA Official: Funding Cuts Make Donor Countries Complicit in Starvation of Gaza”, Democracy Now!, Feb. 08, 2024
https://www.democracynow.org/2024/2/8/unrwa_gaza_chris_gunness
18 「イスラエルのネタニヤフ首相、UNRWA解体要求 東欧など国連大使に『役割終えた』」『産経新聞』2024/2/1
https://www.sankei.com/article/20240201-RY2WP6B75VN4FDU4TQUNWG2YRI/
19 “Israel’s Use of Starvation as a Weapon of War Brings Gaza to the Brink of Famine”, Democracy Now!, Feb. 5, 2024
https://www.democracynow.org/2024/2/5/alex_de_waal
20 其山史晃「最南端ラファへの地上侵攻 国際的な懸念にもネタニヤフ氏方針変えず」『朝日新聞DIGITAL』2024年2月18日
https://digital.asahi.com/articles/ASS2L6JK1S2LUHBI00B.html
21 “I Always Imagine Myself Being Blown Up”: Journalist in Rafah on Dire Situation as Invasion Looms”, Democracy Now!, Feb. 15, 2024
https://www.democracynow.org/2024/2/15/rafah_update_akram_al_satarri
22 「ラファ侵攻、強く牽制 バイデン氏『停戦が必要』」『朝日新聞DIGITAL』2024年2月18日 https://digital.asahi.com/articles/DA3S15866444.html
23 「『イスラエル側に立ったアメリカは信頼を損なった』内外から批判にさらされるバイデン政権の現在地」『東京新聞』2023年10月30日 https://www.tokyo-np.co.jp/article/286768
24 “Kenneth Roth: Only Joe Biden Has Power to Stop “Massive Bloodshed” of a Rafah Invasion”, Democracy Now!, Feb. 15, 2024
https://www.democracynow.org/2024/2/15/gaza_kenneth_roth
25 「国連安保理、ガザ停戦決議案を否決 米4回目の拒否権、日本は賛成」時事ドットコムニュース、2024年02月21日 https://www.jiji.com/jc/article?k=2024022000673&g=int
26 “”Worst-Case Scenario”: Noura Erakat on Israel’s Looming Invasion of Rafah”, Democracy Now!, Feb. 12, 2024
https://www.democracynow.org/2024/2/12/noura_erakat_rafah_gaza
27 「岸田内閣総理大臣 令和6年 年頭所感」首相官邸、令和6年1月1日
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2024/0101nentou.html
28 「ガザ戦闘4カ月で、問われる日本の人道感覚 イスラエル軍需企業との効力完了 政府は難民機関への資金打ち切り」『東京新聞』2024年2月9日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/308257
29 Maya Nakata「イスラエル軍事大手との協力覚書、伊藤忠に続き日本エヤークラフトサプライも2月中めどに終了と発表」HUFFPOST, 2024年02月09日
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_65c5da54e4b0fb721d609582
30 「『軍事企業でなくともジェノサイドや植民地化に加担の可能性』ビジネスと人権の専門家が、イスラエルと取引する日本企業に警鐘」(HUFFPOST)、2024/2/16
https://news.yahoo.co.jp/articles/b276675fc7657aa6cca28e1fe538dedb975a92ec(元記事がなくなったためgooニュースをリンクしています)
31 「上川陽子外相『惨事となること明らか』イスラエルのラファ侵攻」『毎日新聞』2024/2/16 https://mainichi.jp/articles/20240216/k00/00m/010/233000c
32 「『殺傷能力ある武器』輸出解禁、自衛隊『パトリオット』を早速アメリカに 国会で議論ないまま『三原則』改定」『東京新聞』2023年12月22日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/297687
33 「自民党『連立解消してでも武器輸出を進めるべきだ』公明党への不満が噴出 次期戦闘機の第三国輸出解禁巡り」『東京新聞』2024年2月1日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/306510
34 「オウム死刑囚執行の前夜 安倍首相 上川法相らが宴会『楽しい』と投稿」『しんぶん赤旗』2018年7月8日 
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-07-08/2018070802_06_1.html
35 和田浩明「入管法改正案の問題点は? 国連専門家ら指摘、上川法相は不快感」『毎日新聞』2021/4/7 https://mainichi.jp/articles/20210407/k00/00m/040/197000c
*志葉玲「国連に逆ギレの上川法務大臣、問われる資質–『拷問、虐待』『国際法違反』特別報告者ら入管を批判」2021/4/9
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f0cb4be79b1d420fb41a73499c9a7e1d525180ef
36 「《地震後に新年会行脚》岸田政権の能登半島地震における明らかな初動遅れ・・・『空白の66時間』の安倍政権よりも劣化している災害対応」集英社オンライン、2024/1/20
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d4e1cb9b7908268d6ab89ca831f2a004c112590
*小倉健一「能登地震『総理視察』は完全失敗!岸田首相のメンツ優先、初動の遅れはもはや“人災”だ」DIAMONNDO online, 2024.1.20
https://diamond.jp/articles/-/337587